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映画の間 2009年

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11月28日(土)[笑う警官★★★]
大好きな大森南朋さん主演。
題名から・・・ちょっと喜劇っぽい印象を持ってしまう。
ところがなんおその大好きな超社会派ドラマ。
腐敗した警察を舞台に、ここまでやってくれるところに
爽快感を覚えながらも、巧みなストーリー展開に完全に嵌ってしまう。
ドキドキソワソワしながら、時に疑い、時に信じ
最後まで片時も離さず気持ちを捉まれる。
やはりこういった、事実に基づいた話はインパクトがあって好きだ。
11月14日(土)[ゼロの焦点★☆☆]
題名が格好良すぎる!
松本清張・・・サスペンス・・・大どんでん返し・・・。
知っていたようで・・・知らない・・・。
結局、この物語の謎は・・・自分が結婚した相手の過去。
なんかこういうの、しっくりこない。
お見合い結婚だから?って
ここまで解らないで結婚する?
ストーリー展開もどうってことなくて
詰まらない仕上がり・・・。
主人公を演じた広末涼子さんを、中谷美紀さん、木村多江さんが
食ってたかな・・・。
この二人の女優さん、脇役なのに凄い存在感!
11月8日(日)[沈まぬ太陽★★★]
30年間、企業の不条理に翻弄され続け
それでも尚自分の行き方を全うした男性の物語。
今、ここでこれだけの事を記すだけで
その思いが自分のことのように込み上げてきて胸が熱くなる。
まさに魂が揺さぶられるストーリー展開で
重い題材でありながらとても解りやすく
そして最後の最後までジワジワと多くのものを訴えかけてくる。
この物語は、事実関係は無いと謳っているが
事実に基づいているからこそ凄いのだと思う。
主人公のモデルとなった実在人物と作家山崎豊子さんと角川さんのご苦労に
敬意を表したい気持ちになる。
配役も、渡辺謙さんの誠実さがそのまま表現された主人公をはじめ
汚れ役を演じた三浦友和さんも素晴らしかった。
今年最高の映画だと思う。
10月25日(日)[ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ★☆☆]
太宰治はどうしても好きになれない。
どうしようもなく自分勝手で、観ていてイライラする男性だ。
そんな男に、献身的に仕える女性・・・どうしても理解できない愛の形。
最近こういう、いやどんな形であれ、ラヴストーリー的なものが許せない
というか、特に日本映画では感動ができない・・・作り方に問題があるのでは!?
10月12日(月)[映画鑑賞:さまよう刃★☆☆]
事件は・・・いきなり起きる。
カーッと、こめかみに力が入り、悲しみが襲ってくる。
だが・・・物語はまるでニュースのようにリアルで冷たい。
その冷たさは、ストーリーの中に、観客を引き込むことさえ許さない。
ただ客観的に観ることしかできない歯痒さが、苛立ちと変わっていく。
ただただ、現実としての苦しみが重く圧し掛かってきて
映画として見た時に、残念ながらそれは、まるで物足りないものになった。
寺尾聡さんの演技が・・・勿体無い・・・としか言いようが無い。
10月4日(日)[映画鑑賞:プール★★★]
人生って・・・本当に思い通りにならないものだ。
最近つくづく、人生って、ひとつ・・・またひとつ・・・
諦めていくことなのだと感じる。
だが、相手が関わることは、これでも仕方がないが
せめて、自分自身の中にある思いは、諦めたくないと自分に言い聞かす。
でなければ、自分は何のために生まれてきたのかが、分からなくなってしまう。
『プール』は・・・好きな場所で自由に生きる人たちの物語だ。
『人はどこかで生まれ、どこかで暮らし、どこかで死んでいく。』
そんなシンプルで当たり前の題材の元に、たった5人の生き方を通して
素敵な暮らし方を教えてくれる。
先ず、お互いが相手を思いやり、静かに相手を見守るという姿勢が
とても印象的。
日頃、如何に自分が余計な言葉を発しているかということを
思い知らされる。
そして、兎に角シチュエーションが最高にいい。
題名にもなっている『プール』のあるゲストハウスが、なんとも静かで美しい。
そんな、タイのチェンマイでの暮らしに、ちょっぴり憧れる。
地味だけど、とっても素敵な映画だった。
9月23日(水)[映画鑑賞:ココ・アヴァン・シャネル★☆☆]
ココ・シャネルの半生を描いた作品、ということで
とても興味深いものだった・・・のだが。
予告や、前評判が余りに良くて、TVなどでもドキュメンタリー番組があり
大よその内容を知ってしまっていたせいか、ちょっと物足りなさを感じた。
だが、地元フランスでは、主演女優オドレイ・トトゥの評価がかなり高く
内容に対しても、ココ・シャネルの個性をよくとらえているとか
ココ・シャネルの苦難の道を繊細に表現しているとか
2009年公開のフランス映画では最高の出来とか・・・。
だが、それら全ての評価に対して、残念ながら納得できない。
これだけの人物を扱った実話だというのに
平坦なお話で終わってしまっている。
言ってみれば、苦難の道を繊細に表現できていない!
確かに、フランス映画は理解不能なものが多いので
こういう評価になったのかもしれないが・・・。
9月16日(水)[映画鑑賞:キラー・ヴァージンロード☆☆☆]
上野樹里さん主演だし
予告を観て何だか面白そうなので、観たんだけど・・・。
ごめんなさ〜い。。。
面白いどころか・・・詰まんないです。
後に何も残りません。
ただ・・・チラッチラッとMAKIDAIが登場して、ステキ!
それと、一度だけ、プッとふいてしまったところが・・・。
それは、突然ショパンの『幻想即興曲』が流れてきたかと思うと
途中から、音外し放題のめちゃくちゃな演奏になり
カメラが寄ると、ピアノの前にはバスローブ姿のMAKIDAIが・・・。
この部分だけは、予想外の設定で笑えました〜。
7月26日(日)[映画鑑賞:アマルフィ-女神の報酬-★★★]
サスペンス調でダイナミック、且つ繊細な心理描写をも、くまなく織り込んだ
素晴らしい作品に、仕上がっている思う。
しかも、舞台であるイタリアの街を、さりげなく映し
タイトルになっている、ソレント半島にある世界遺産
アマルフィ海岸の空撮は凄い!
清らかなトラックが静かに流れ、あまりの美しさに涙がでてしまう。
更に、サラ・ブライトマンの『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』が
ストーリー全体を盛り上げる。
そして主演の織田裕二さんは、『踊る大捜査線』の熱き刑事を払拭させる
極めて冷静沈着な外交官役を、その表情で演技し、実に光っている。
娯楽番組にちゃらちゃら出ない、織田さんの存在感は大きい。
他に佐藤浩市さん、福山雅治さんなどの存在が、どっしりと脇を固めている。
また、大好きな女優さんでもある、天海裕希さんは
すっとそこに立っているだけで、存在感がある。
更に、今回も強い女性を演じたが、嵌っていて惚れ惚れする。
そんな中で、その張り詰めた糸がプツンと切れて、泣いてしまうシーンでは
その重圧感の全てが伝わってきて、涙がはらはらと流れてしまう。
なのに、ロマンスといった甘い展開がないところが、スマートでお洒落。
全体的に、ストーリー展開が緻密なので、観ていてどんどん惹きこまれ
最後の最後まで飽きさせない。
今回は、あえて下調べをしないで観て正解だった。
でも・・・強いて言えば、すこ〜し無理がある部分が・・・。
そして、ここは無い方がいいな〜、と思う部分が一箇所・・・。
いやいや、これだけの作品だから、いちいちケチを付けるのはやめよう。
7月12日(日)[映画鑑賞:MW-ムウ-★★★]
漫画の神様、手塚治虫氏の禁断の傑作・・・とうたっている。
え”〜?!知っているイメージと違う・・・。
が・・・実を言うと、『鉄腕アトム』位しか知らない(汗)
そして、手塚作品の共通テーマが『人間の光と闇』だということを
今回初めて知る。
さて、主人公である結城を演じた玉木宏さんは
この映画の為に体重を大幅に減量して、こけた頬は、顔の印象まで変えた。
『無機質なキャラクターを作るために、汗をかかない
体温さえも感じさせない、結城にしたかった。』と語る。
心に闇を抱えながら、冷酷なまでに殺人を繰り返す結城を
実にリアルに演じていて、素晴らしいと思った。
内容は残酷極まりないが、何故か悲しみとか、遣り切れなさが伝わってきて
さすが日本映画!
こういった点がトテモ繊細で、アメリカ映画との違いが出る。
7月1日(水)[映画鑑賞:それでも恋するバルセロナ★☆☆]
アバンチュールを楽しむ内容だと、うすうす気付いていたが
かる〜い、あまりに軽すぎるラブストーリー。
といっても・・・愛するあまり、激しい口論あり、ピストルを片手に喧嘩あり・・・。
いかにもシリアスな内容のようだが、これは物語の脇で起こることなのでか
どうか分からないが、感情移入できるような重厚感は無い。
近頃では、重いラブストーリーも・・・ちょっときついけど・・・。
とにかく、残念ながら何も残らない。
ただ、題名にもあるように、バルセロナが舞台になっているのがいい。
ガウディの建築物、或いは開放的なテラスレストランなどなど
映る景色が、とても目を楽しませてくれる。
6月12日(金)[映画鑑賞:ボーン・アイデンティティー★★☆]
TVで鑑賞、2002年の作品。
自分は一体誰なのか?
記憶を失った主人公ボーンが、何者かに追われながら
偶然出くわした女性とその車の力を借りながら
自分探しの逃避行の旅に出る。
分かっているのは、自分には優れた危険察知能力があること。
そのことに不思議を感じながらも、幾多の困難をすり抜ける。
ミニクーパーで逃げ回るその背景は、ヨーロッパの素晴らしい景色。
そして、まさかの階段を、或いは逆走しながら、路地を高速を
素晴らしい運転裁きで走り回る。
そのシーンは、観ていて本当に爽快そのもの。
絶対シネマで観るべきシーンだ!
で・・・この知り合った女性との、ラブシーンがちょこっとあるが
これは、流れを変えてしまうので、無いほうが良い。
そして、ボーンの記憶の根底に隠れているトラウマからか
ピストルを一度も使わない所が、主人公の真の人間性を浮き彫りにしている。
それなのに、一度も窮地に追い込まれないで
案外すんなり逃げ切る所が、とても不思議!
最終的には、ラブストーリーのハッピーエンドのような終わり方なので
ちょっと拍子抜け!
でも全体的には、気持ちを引きつける良い内容だった。
6月10日(水)[映画鑑賞:天使と悪魔★☆☆]
ヴァチカン市国の歴史の中に、どろどろとした権力争いなるものが
あったのかどうか、その辺は良く分からないが
こんな風に、カトリックと言う一宗教をテーマに物語るのは
何かとても難しいことのように、感じる。
特に、宗教を持たない日本人にとっては、その根本が分からない訳で
あまりに理解しがたい。
従って、物語の中にどうしても入り込めず、とても不思議な現象が起こる。
殺人事件を解決するため、必死になって走り回る俳優さんが
完全に、お芝居で走り回っている、という風に目に映り
何だか滑稽に見えてくるのだ。
そして、終わり方としては、その直前まで、善人の顔をした者が・・・実は・・・。
最近多いパターンの、大どんでん返し。
う〜〜〜ん、最近のUSA映画は全般的に繊細さに欠け、パッとしない。
6月6日(土)[映画鑑賞:ハゲタカ★★★]
過去、NHKで放送されたドラマでは、5回で結末を迎えた。
今回、どんな内容なのか、楽しみでありながらも
内容に対しては、あまり期待はしていなかった。
ところが、今回のお話は、その四年後という設定で
音楽も、主な配役もそのままで展開される。
更に、リーマンショックや派遣切りといった、現実の問題が絡み合って
臨場感を出しているところは、さすがだ!
また、大森南朋さん演じる、主人公鷲津は、どんな時も冷静な表情を崩さない。
眉間に皺を寄せ、決して笑わないそのメガネの奥には
光る鋭い目があって、なんとも魅力的だ。
そんな、鷲津の手腕により、全てが解決の道へと進行するという
いわば、お決まりの筋書きだが・・・。
やっぱり映画は、最後にちゃんとスッキリさせてくれて、納得できるものなのだ!
6月3日(水)[映画鑑賞:消されたヘッドライン★☆☆]
些細な事件が、複雑怪奇な事件へと進展し
やがて、その謎が解き明かされるという内容。
これは、政界と民間企業の癒着を暴く、新聞記者の奮闘という大きな流れの中で
友情、信頼、裏切り、といった心情が折り重なるところに大きなテーマがある。
ただ、心の部分に趣きを置くのなら、もっと気持ちの部分を繊細に描いて欲しい。
物語が余りに複雑で、視点が絞り切れず、感情移入は本より
残念ながら、感動も出来ない。
イギリスのTVドラマでブレイクしたというが、やはりこれだけ大きなテーマを持つと
たった二時間余りで解決するのは、難しいのではないか?
テーマは良いんだけどな〜。。。
5月24日(日)[映画鑑賞:60歳のラブレター★★★]
住友信託銀行が、いい夫婦の日(11月22日)にちなみ『60歳のラブレター』を企画。
その中の手紙を元に作られた、3組のシニア世代夫婦の物語。
登場する3組の夫婦の接点が、とても自然に構成されていて
しかも内容は、さすが実話と思わせる、心温まるもの。
台詞や話の流れが繊細で、これぞ日本映画!
そして、それぞれの夫婦の物語のクライマックスでは
ちゃんとジ〜ンとさせてくれて、あついものが込み上げてくる。
それ程期待していなかったせいか、本当に感動した。
そして最後に、森山良子さんの歌う『Candy』が楽器(弦)のように美しく
クレジットロールを飾った。
5月9日(土)[映画鑑賞・グラン・トリノ★★★]
C・イーストウッド監督の前回作、超社会派ドラマ『チャンジリング』に続き
またまたすごい映画を観てしまった!
彼が訴えようとしているもの、腐敗した現実への挑戦状が
こんな形で叩きつけられ、再度炸裂した感じだ。
その人の死に方は、生き方そのものを表す。
この物語の主人公である、C・イーストウッド扮する頑固爺さんの
孤独な生活の中にも、一本筋の通った生き方に
敬意と憧憬を抱かずにはいられない。
だが、物語の終結はあまりに残酷で、遣り切れない思いが強く圧し掛かったまま
いつまでも、いつまでも何かを問いかけてくる。
それは、自分が生きた(死す)ということが・・・
誰か・・・そう・・・誰かたった一人の為にでもいい。
ちゃんと意味を残せることができれば・・・。
そういうことなのだろうか?
4月23日(木)[映画鑑賞:マーリー〜世界一おバカな犬〜★☆☆]
基本的に、動物や病気を扱った作品は、どちらかというと苦手なのだが
今回は、ちょっと覗いてみたくなり、この映画を選んだ。
良くも無く、悪くも無く・・・普通といった印象。
最初から終わりまで、お行儀の悪いわんちゃんが暴れまわり
その家族が右往左往するといったお話。
結局、そんなわんちゃんも最期の時を迎えるのだが
その部分だけでジ〜ンとさせようとしても・・・ちょっと無理が・・・。
最期は、どんな場合でも悲しいものであって、特別ではないから。
やっぱり、構成がいまいちで、物足りない。
4月15日(水)[映画鑑賞:レッドクリフ(パート2)★☆☆]
久々の映画鑑賞・・・しか〜っし!
実を言うと、パート1がつまらなかったので
あまり観たいと思わなかったんだけど・・・。
一応観ておこうかな〜って感じで行ってみると
中でも広いシアターでの上映にも関わらず、観客はしょぼしょぼ・・・。
やっぱりね!みなさん、ご存知!
で・・・ちょっと頭痛気味でもあり、館内は非常に寒く、眠いのなんのって
我慢できずグーグー。。。一時間弱、眠ってしまった!(汗)
最後まで、こちらをちっとも惹きつけず終了。
久々に、クレジットロール観ないで席を立ったという次第で・・・。
頭痛も酷くなって、買い物もしないで帰途へ!
3月17日(火)[映画鑑賞:インファナル・アフェアT](★★★)
貧しい中で育ち、マフィアの構成員となり警察に潜入した
アンディー・ラウ扮するラウと
優秀な能力を見込まれマフィアに潜入すべく警察学校を退学させられた
トニー・レオン扮するヤンの
過酷な運命を描いた作品。
悪人か善人か・・・それぞれが本当の自分と戦うという心理の面でも
その苦しみが伝わってきて、切なくてやり切れない。
そして、なんという酷い結末なのか・・・。
『インファナル・アフェアU』
過去に遡ってストーリーを組み立てていくという、変わった趣向が面白い。
『インファナル・アフェアV』
Tの結末では、真の善人を死なすことで終わらせた。
だが、そのことには、意味があったのだ。
眠ることが出来ないほど、運命に翻弄されたヤンを
死なすことでしか救うことが出来なかったのかもしれない。
Vでは、善人になろうとしながらも、なりきれなかった悪人を
不完全な形で生かす、という結論を出した。
自殺を図りながらも、死ぬことが出来ず
とうとう精神に異常をきたし
車椅子に座りただ息をしているというだけの姿を
観ている者に曝け出すことにより
これが一番酷い姿なのだと突きつけてくる。
そんな終わり方が、重く心に圧し掛かってきて
この映画の存在を大きくする。
3月4日(水)[映画鑑賞:チェンジリング](★★★)
行方不明になった息子が警察によって戻された・・・だが別人。
こんな予告を観て、ずっと気になっていた映画。
しかも、今からたった80年前、ロサンゼルスで起きた実話を元に
クリント・イーストウッドが監督、音楽を担当して製作したものだという。
可愛い息子と平和に暮らしていた母親に、突然起きた不幸。
あろうことか警察によって、見知らぬ子供を押し付けられ
挙句の果てに、精神異常者とされ入院させられる。
こんなことが、本当にあって良いのか?!
憤る気持ちを、なんとか抑えながらスクリーンを見つめる。
そんな中、アンジェリーナ・ジョリー扮する母親は
周りの助けを借りながらも、果敢に腐敗した警察と戦う。
時に静かに、時に声を荒げ、アンジェリーナの演技は光っていた。
ここで私は、今も尚戦い続けている
日本の横田めぐみさんとご両親のことを思った。
そして、この実際の母親が、「生涯息子を待ち続けた。」
というフロップを読み、涙が止まらなかった。
2月28日(土)[映画鑑賞:おくりびと][★★☆]
内容に対して、直視出来ない嫌いがあって、正直この映画は避けていた。
ところが、日本でアカデミー賞を総なめにし、その上映画の本場USAで
アカデミー外国映画賞を受賞し、これだけ話題になると
ちょっと覗いてみたい衝動に駆られ、映画館へ・・・。
実際映画館では、上映回数が減り、消えかかっていたにも関わらず
この受賞を境に、席数の多いシアターに変更になり、上映回数も増えた。
会場は、比較的年配の観客で席が埋められ、映画は静かにスタートした。
いきなりその現場が映し出され・・・やはりはっきり言って、とても複雑な気持ちになる。
そして物語は過去に遡り、第九の演奏会の場面が映し出され
第四楽章が始まると、ドイツ語で喜びの歌が合唱される。
第九を歌った時のことが懐かしく思い出され、ちょっとだけ心の中で歌ってみる。
ここで、チェロを演奏する本木さんがアップになると、しっかりとした運指で
まるで、本当に弾いているみたいに見える。すごい!
もちろん、もっと凄いのはこちらで、納棺士役としての本木さんは
彼の真面目さが滲み出ていて、表情も、動作もはっとさせられる。
そしてはやり、この映画を貫禄あるものにしているのは、山崎努さんだ。
山崎さんの、食べるシーンは凄まじい!
食べるというより貪り食う、といった方が適当かもしれない。
生きるということは、死体を食べるということに他ならない
という究極を、山崎さんによって見せ付けられる。
この物語の根底には、『愛』というテーマが静かに流れていて
その上に、『生』と『死』が折り重なり、それを暗くじめじめしたものでなく
ユーモアをもって切なく語りかけてくるといった映画だ。
実際プッと噴出してしまったり、クスクス笑ってしまったり
はたまた、ウッと息を止めてしまったり、一瞬顔を背けたり、胸が締め付けられたり
重いテーマを映画として旨く処理した・・・という言い方が良いかどうか判らないが
とにかく、日本が誇れる死生観を、世に知らしめた
という意味で、とても意義ある作品だと言える。
2月18日(水)[映画鑑賞:ゴッドファーザー]
@ゴッドファーザーV(bs2)[★★★]
この作品はパート1を観ていて、パート2を観ていない。
マフィアの世界を、これでもかという程見せ付けられ
その多くのシーンは残虐でこそあれ、多くの賞を総なめにしている。
このパート3は、内容を批判され受賞にこそ至らなかったが
アル・パチーノ扮するドンの心のひだが窺えて、私は好きだ。
そして特に、回想シーンで流される『カバレリア・ルスティカーナ間奏曲』
が美しく切なく、益々この曲を好きにさせる。
Aハイスクール・ミュージカル[★☆☆]
何と言おうか・・・
普通ミュージカルは、ほんの少しの部分であれ、印象に残るメロディーがあるものだ。
だが、それを口ずさむワンフレーズさえ浮かばない。
ストーリー性に於いても、音楽性に於いても、話題になった作品とはとても思えない。
B欲望という名の電車(bs2)[★☆☆]
紳士が自分を迎えに来たのだ、という幻想を抱き
精神病院に連れられていく最後のシーンは、実に哀しく印象深い。
それにしても、ビビアン・リーの美しさ、しぐさの可愛いらしさは天下一品。
2月4日(水)[映画鑑賞:マンマ・ミーア★★☆]
『マンマ・ミーア』(メリル・ストリープ&アマンダ・セイフライド&ピアース・ブロスナン他)
美智子様もご覧になった『マンマ・ミーア』を鑑賞。
でも・・・どうなんだろうなぁ〜?
先ず、ギリシャのエーゲ海に浮かぶ島という、舞台そのものは最高にステキ!
こんなところ行ってみたい衝動に駆られて、ちょっとワクワク!
で、メリル・ストリーブが吹き替え無しで歌ったことにも拍手を送りたい。
でも、全体的にやかましい感じがして、メリハリが無く、ちょっと飽きてくる。
『ダンシング・クィーン』は何度か演奏しているので、懐かしく身体が動いた。
アマンダ・セイフライドも、歌は上手だったけど、もうちょっと魅力が欲しいかな〜!
といったところ・・・。
2月2日(月)[映画鑑賞:天国と地獄]
因みに、今日は頭痛の日だとか・・・(笑)でも、お陰様で快調!
さて、夜NHKで、『もう一度観たい黒澤作品』で5位に選ばれた『天国と地獄』を鑑賞。
誘拐事件を扱った、まさに天国と地獄を人間の命とお金を使って表現した映画だ。
『誘拐』を『攫う』、或いは『サングラス』を『黒メガネ』といった表現は
その時代のリアルさが、モノクロ映像の中に更に浮き彫りにされたと感じる。
エンドロールには、今でも活躍される多くの俳優さんの名前が並んだが
あまりに若すぎて(笑)顔と名前が一致しない・・・。(汗)
身代金受け渡しの場面では
『こだま号』を借り切っての撮影だったとかで、スピード感と緊張感が走る。
この『こだま号』は新幹線と間違えてしまうが、当時の在来線特急だったらしい。
後の新幹線の愛称になったと聞くと、更に驚きだ。
また主人公権藤邸は、その為に建てられ、その後壊されたというスケールさ。
当時の映画製作に懸ける、黒澤監督の意気込みと苦労とが伝わってくる。
1月25日(日)[ウエストサイドストーリーの思い出]
バーンスタインというと、先ずこれ『ウエストサイド・ストーリー』だ。
ベルナルド役のジョージ・チャキリスがダイナミックなダンスを披露し
トニー役のリチャード・ベイマーが『マリア』を情感たっぷりに歌い
マリア役のナタリー・ウッドが『トゥナイト』を甘く切なくい歌い上げる。
この歌が吹き替え(マーニ・ニクソン)だということは、後で知ることになる。
映画を観ている最中は、ナタリー・ウッドの顔と声がピッタリマッチしていて
喋る声と何の違和感もなく、それはもうこの映画の中ではナタリーの声だった。
また、テンポの速い『アメリカ』の歌とダンスは強烈な印象を持って迫ってきた。
この映画を観た後、私はかなり興奮していて、帰りにサントラ版LPレコードを買った。
そして、何度も何度も聴いて、一緒に歌ったりもした。
この物語は、マリアと恋に落ちるトニーが、移民或いは人種という
大きな壁の前で戸惑い、苛立ち、争いを起こす青春ドラマといった内容だ。
奇しくも、今年アメリカでは、黒人の大統領が選ばれ
まだまだ全てが解決された訳ではないが、歴史は着実に動いている。
今改めて、人種問題が如何に根深いものであるか、考えずにはいられない。
1月24日(土)[誰も守ってくれない]
(佐藤浩市&志田未来&松田龍平
他)(★★★)
いきなり『LIBERA(リベラ)』の歌だ!
リベラが、この映画の主題歌を歌っていることを全く知らず(恥)
ただただその歌声に、先ずビックリ!
この歌が、今テレビドラマや映画の音楽担当で良く目にする
静岡県浜松市出身の村松崇継さん作曲の『PRAY-YOU
WERE THERE
(祈りーあなたがいるから)』ということは、後で知ることになる。
天から舞い降りてきたような透き通った声が、美しいメロディーと共に
聴覚を刺激し脳が心地よく酔う。
これとは正反対に、慌しく動く非日常という現実的映像が、視覚に飛び込んでくる。
耳と目が、まるで違う世界を同時に受け取り、暫く茫然とする。
が・・・このギャップが、遣り切れない理不尽な悲しみを救ってくれる。
こうして超社会派ストーリーを扱ったこの映画は
心を掻き毟りながらも、やがて暖かい優しさで包んでくれる。
胸の奥で騒いでいたワサワサは
いつの間にかユッタリと静かな流れに変わった。
人は、それぞれの立場で、守るべきものが変わってくる。
でも、それでいい。
憎んだっていい。
身近な人が身近な人を守る。
このことさえ出来ていれば、人は救われる。
家族が如何に大切か・・・ということだ。
現実に父子間での悩みを持ったことのあるという、佐藤浩市さんは
刑事の苦悩を、その表情で魅力的に表現していた。
また、志田未来さんの、気丈なまでに真っ直ぐな役に感動を覚え
松田龍平さんの、個性的な演技は、さすが、故松田優作さんの息子さんだ。
その他にも、柳葉敏郎さんの演技も印象的。
久しぶりにいい映画に出会った。
そして夜、テレビで『誰も守ってくれないー序章』が放送された。
映画を観てからでも、充分楽しめた。
でも、音がダメ!リベラの声質が変わってしまっている。
久しぶりにCD・・・買いたいと思う。・・・(25日結局即注文!)
そう、ずっと前、NHK土曜ドラマ『氷壁』の主題歌として歌われたのが
やはりリベラで、村松崇継さん作曲の『彼方の光』だったという。
確かに印象深く、今でもはっきり、その時の映像と歌が浮かんでくる。
1月18日(日)[映画:K−20怪人二十面相・伝]
(金城武&中村トオル&松たか子
他)(★★☆)
『チェ28歳の革命』『感染列島』『地球が静止する日』どれを観ようかな〜?
とちょっと迷った結果、やっぱり深刻になる映画は避けたいなと思い
楽しめそうな『K−20怪人二十面相・伝』を選んだ。
時代設定が昭和初期を思わせる、レトロな雰囲気が漫画的で
お話の流れも解り易く、特別期待しなかったせいもあり、充分楽しめた。
金城武さん、レッドクリフよりこちらの方が良かったって感じ!声もステキ!
中村トオルさんの、明智小五郎役も、なかなかはまり役で
怪人二十面相が明智小五郎だったという設定も面白い。
また、財閥令嬢役の、松たか子さんもヒロインとして、重要な位置を占めていた。
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